PMDD 生理の基礎知識

生理の基礎知識④ PMDD(月経前不快気分障害)

 

PMDD(月経前不快気分障害)ってなに?

Explanatory cartoon of PMDD

PMSよりも精神面に深刻な影響を及ぼすPMDD(月経前不快気分障害)という病気があります。
生理の基礎知識、4回目はPMDDの症状を解説します。
チェックシートもありますので合わせて読んでいただけると幸いです。

 

PMDD(月経前不快気分障害)とは

PMDDは排卵後から月経開始までに現れるうつ症状のことです。

PMSと同じく月経の開始とともに症状が消失するのが特徴です。

 

PMDDは月経のある女性の3~8%(20人に1人)に起こっていると言われ、

世界で200万人6.5%しか治療を出来ていないと言われています。

 

注意ポイント

日本では特に認知度がとても低くPMDDの女性はもっと多いと考えられています。

 

1994年 アメリカの精神医学会では精神病として認められる風潮がありましたが、精神病として記載されたのは2013年で、約20年もの時間を要しています。

日本ではアメリカ精神医学会の発表に準じて採用されることになり、日本においても精神病として認められたのはつい最近です。

更に!2018年

世界保健機関(WHO)『疾病及び関連保健問題の国際統計分類第11版(ICDー11)』に

月経前障害の項目が記載されました。

ICDのPMDDの定義はアメリカ精神医学会の精神障害診断統計マニュアル(第5版、DSM-5)に記載されているものと一致しています。

ICDに記載されたことにより・・・

「この症状が診断と治療を必要とする医学的な疾病である」と世界的に認められる事を意味しています。

そしてICDは医療関係者だけではなく、世界中のあらゆる専門分野の研究者や健康情報の管理者・技術者、地域団体もICDの情報を共有し疾病を改善する活動に利用されます。

 

Sally
今後PMDDの症状を改善する機会がどんどん増える事を期待しています!

 

PMDDとPMSの違い

 

PMDDはPMS(月経前症候群)とは異なり精神的症状が顕著で特に身近な関係と重大なトラブルを引き起こし、

社会生活が出来ないほどの精神状態がでる場合があります。

 

離婚・警察沙汰になる・生活や人間関係の破綻など

 

結果として、精神医学会でPMDDは精神病としている所が決定的な違いになります。

そして残念なことにPMSの治療法はPMDDには殆ど効かないのが現状です。

PMS(月経前症候群)については以下の記事をご覧ください。

基礎編3サムネイル
参考生理の基礎知識③ PMS(月経前症候群)の症状と原因

生理(月経)前になると気分の落ち込みや体調の不良が引き起こされるこの症状をPMS(月経前症候群)と呼びます。
ここではPMSとはなにか解説します。
チェックシート付き!

続きを見る

 

別の精神病・精神疾患とPMDDの違い(併発の場合もあり)

 

PMDDは精神病・精神疾患が月経前に悪化することが多いのが特徴ですが、

時として気分変調性障害という病気が月経前に悪化したことで誤ってPMDDと診断されてしまうケースがあります。

その一方で、

  • 非定型うつ病、大うつ病性障害(うつ病)
  • 双極性障害(躁鬱病)
  • パニック障害
  • 統合失調症
  • パーソナリティ障害

などの精神病とPMDDを併発している人も居ます。

PMDDと別の精神疾患との大きな違いは、

「PMDDは排卵後から月経開始までに症状が現れるが、月経開始後は症状が軽減し月経終了後には症状が消失する」

という点です。

 

PMDD診断してみよう

PMDD Checklist

こちらはアメリカ精神医学会の精神障害診断統計マニュアル(第5版、DSM-5)に記載されているPMDD診断を参考に簡単にしてみました。

チェックシートの使い方

  • ①で1つ以上該当する、そして②でいくつか該当する。
  • ①と②を合計して5つ以上、それらの症状が月経前一週間前に著しく現れている。
  • 月経開始後には症状が軽くなり月経終了頃には症状が消失している。この現象が起きているのが1年以上続いている。

 

ここから割り出される診断基準ですが、2ヶ月連続して症状が深刻に出ているのであればPMDDと診断される場合もあります。

 

更に、これらの症状が原因で社会生活(家庭や学校、職場など)や人間関係の生産性の低下などを

引き起こしているかも問われます。

病院へ行く前に参考にしてみてくださいね。

 

Sally
PMDD治療を扱っていて、なおかつ実績のある病院で症状を診断してもらいましょう。

 

PMDDはなぜ起こる?

現在、PMDDは黄体期(排卵後、月経が来るまでの期間)の女性ホルモンの変動によるセロトニン低下によるものという説が一番有力です。

SSRI治療(精神科で処方される薬)が効果があるので、脳内のセロトニン系神経細胞(ニューロン)間の情報交換の何らかのミスマッチが原因だろう言われています。

 

それでは何が原因でミスマッチを起こしてしまうのか?

 

『月経の前だけうつ病になってしまう女性たち』の著者であり精神科医の山田和男先生は

「研究対象女性の60%はライフイベント体験後にPMDDを発病したと考えられる」

参考文献 『月経の前だけうつ病になってしまう女性たち』山田和男先生

とおっしゃっています。

 

対人関係ストレスが原因でPMDDを発症してしまう可能性が高いということですね。

研究結果によると、家庭・職場・コミュニティーなど、そしてライフイベントもストレスの原因になるようです。

ライフイベントの一例

+ クリックして表示

  • 肉親の死別
  • 親の再婚
  • 試験の失敗
  • 入学
  • 落第
  • 就職
  • 1人暮らし
  • 結婚
  • 出産
  • 別居
  • 離婚
  • 昇進
  • 異動や転勤、転職
  • 破産
  • 家の購入や改築・転居など

 

その他に以下の要因も考えられています。

その他の要因

  • 女性ホルモンの分泌量の変化に視床下部(脳の司令塔)が過敏に反応してしまうため
  • 周りの環境の変化に対して抵抗が弱いタイプ(自律神経の活動状態が過敏になってしまう)

・・・その他諸説あり現在も研究が行われています。

 

 

まとめ・一緒に治していこう!

 

「私PMSの重度なのかな、PMDDなのかな、それとも本当に精神病なのかな・・?」

 

不安に感じる事はありません。

 

気付けたのならばラッキーです!

月経前に起こる精神的な症状は「あなたの甘え、怠け、性格ではありません!」

女性ホルモンが原因か、脳の何かの変異が原因でしょう。

精神症状が重い場合は心療内科や精神科の先生が協力してくださるでしょう。

また、薬を服用する以外にも栄養補てん療法や認知行動療法などを行っている先生もいらっしゃいます。

 

でも日本ではPMDDの治療ははじまったばかりなので認知されていないのが現状です。

 

諦めずに改善していきましょう!

 

今、自分が結婚するとか妊娠するとか考えられなくても、10年後はわかりません。

(私は結婚はおろか出産なんて到底考えられない散々な20代前半を過ごしました苦笑)

10年後の自分が笑顔でいられる様に、少しだけ自分の卵巣と子宮へのケアをして行きましょう。

 

自分の症状をこのサイトで知り、良い先生や友人、パートナーに出会える事を心から願っています。

一緒に頑張りましょう!

By Sally

がんばりましょう!

 

 

生理の基礎知識第4回は「PMDD(月経前不快気分障害)」でした。

チェックリストでぜひご自分の状態を確認してくださいね。

次回は「女性疾患」です。女性特有の様々な病気をご紹介します。

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  • この記事を書いた人

Sally

Sally 女性ホルモンケア アドバイザー ベーシックコース修了。 ヨガ空間Avyakt主催者。 丸の内ヘルスケアラウンジのコンシェルジュ経験を経て「20歳前後の女子に15年前の自分と同じ思いをして欲しく無い」とこのサイトを執筆中。 20歳~25歳頃までPMDD症状で苦しみ、様々な解決策を模索。 現在PMDDの症状はほぼ解消。 胃アトニー・砂糖依存症・皮膚疾患もち

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